よさこいとサンバ、どこが似てる?
サンバというと、みなさん何を思い浮かべますか?
やはりセクシーお姉さんですか?(笑)
それはそれで分かるんですが、サンバはそれだけじゃない!
結構私の研究しているよさこいと近いところがあり、学ぶところが多いんですよ。
私は今年10年ぶりぐらいに「浅草サンバカーニバル」に行ってきました。
ここは日本最大・もとい北半球最大のサンバカーニバルと言われているところです。
初めて日本のトップチームのフル演舞も見れてとても満足した1日になりました。
そこで今回はちょっといつもと趣向を変えて、よさこいとサンバの共通項や異なるところなどをご紹介します。
1.共通しているところ
(1)毎年テーマ、曲、衣装、踊りなどが変わる
セクシーお姉さんだけ見ていると違いが分かりませんが、毎年テーマは変わっているんです。
今年のサンバカーニバル参加チームのテーマを見てみると、
・探検隊
・海を大切に
・バージンロード
・リオデジャネイロ賛歌
・充電はご自由に
・元号でつなぐ日本の大衆文化
・グリム童話
・WANTED
・ありがとう平成!ようこそ令和
・マジック
などなど。
結構自由なんですよ。
自然の大切さなど教育的なテーマから今年の象徴的な出来事である元号の変化など、時事を取り入れたところも。
そのために、セクシーお姉さん以外にテーマに合わせた沢山の踊り子さんが登場します。
「ありがとう平成!ようこそ令和」のチームが分かりやすかったのでこちらで説明すると、みなさんおなじみのセクシーお姉さんのほかに
・ボディコンギャル(バブリーな)
・消費税(3、5、8、10%と書かれたドレス風衣装をまとって登場)
・ヤマンバギャル(そのまま)
・AKBなどのアイドル(お姫様風の裾の広がったドレス)
・スマホ(全身スマホのかぶりもの)
・津波(東日本大震災をイメージした波打つデザインの布をかぶって登場)
などの衣装の踊り子さんが登場していました。
ヤマンバギャルのインパクトが中々でしたが…!
よさこいは1つの演舞でこんなに様々な人は出てきませんが、テーマが変わるのは一緒ですね。
個人的には充電はそのままの内容で出てきてびっくりしました…斬新。
(充電のチームが審査員特別賞だったらしい…納得)
テーマが毎年変わるということは、曲の内容も変わるということ。
サンバであることは変わりませんが、歌詞はテーマに合わせ、オールポルトガル語のチームもあればオール日本語で曲を作るチームも。
中にはテーマに合わせた曲を公募しているチームもあるんですね。びっくり。
(2)ほぼクラブチーム
中には学校単位のサンバチームもありますが、大半がサンバが好きで集まった同好会的チーム(クラブチーム)です。
企業や町内会・商店街など地縁でのチームはそれほど多くない印象(そういう意味ではこちらのジャンルはよさこいのほうが多そうだ)。
2.違うところ
(1)生楽器演奏
よさこいチームの中には生バンドで演奏するチーム(代表的なところは札幌の「どっこいしょ」チームかな)や、そこまではいかなくても太鼓の演奏を入れるチームもあります。
が、サンバに至ってはオール生バンド。
後方に音楽隊が控えていて演奏しながら練り歩いています。
多いチームでは演奏する人たちだけで50人ぐらいいたかな。
楽器も生なら歌も生なのがサンバの特徴です。
(2)人数
よさこいのチームで最大は150人ぐらいでしょうか(学校のチームだとそれ以上になっているところもたまに見かけますが)。
浅草のサンバカーニバルに出ているチームの最大は300人!
それだけ人数がいるので、有力チームになると結構な長さになってます。
ちなみにリオのカーニバルは1チーム4000人(有力チームの場合)。
規模が違う…!
(3)リーグ戦
浅草の場合コンテスト形式を取っており、Jリーグのように1部と2部があるんです。
分かりやすいところでいくと、毎年のコンテストで1部の最下位と2部の1位チームが翌年のコンテストでは入れ替えになるというところが大きな特徴です(リオのカーニバルも同じシステム)。
参加規定も異なり、1部のほうがより規定が細かく、かつ規模が大きくなります。
1部だと山車(よさこいで言うところの地方車か?)を自前で用意する必要があり、ある程度の資金力も必要になります。
トップチームになると音響車以外に2つぐらい山車(トップダンサーさんが乗ったりテーマを表すようなもの)を出している感じでした。
という感じで、よさこいとサンバの共通項と異なるところをご紹介しました。
ここまでテーマ感を持ってサンバを披露するにはそこそこの人数が必要になるので、お祭りでサンバチームが演舞を披露、というときにはセクシーお姉さんぐらい…ということになるかもしれません。
よさこいとともにテーマに沿ったサンバを見ることができるのは埼玉・草加の「よさこい&サンバフェスティバル」かなと思います(7月なので今年はすでに終了)。
今度サンバを見かけた際にはセクシーお姉さんはそこそこに(笑)、そんなところを注目して見てみてください!