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100kmの先に何を見る?

100km走る。
…自分には考えられん。
私、フルマラソンでひぃひぃ言っているぐらいなので、それ以上は結構です。
しかしうちの相方は今年中に100km走るという。
分かった、その挑戦、見届けようじゃないか。
というわけでこのシルバーウィーク初日から、「京都丹後ウルトラマラソン」の応援に行くべく、京都へと向かった。

京都市内から奥地へ

ウルトラマラソンが行われる京都府京丹後市は日本三景・天橋立のさらに奥。
京都市内は何度も行ったことがあるが、さらに奥には行ったことがない…。
まずは新幹線と特急を乗り継いで西舞鶴駅まで行きレンタカーを借り、50kmほどかけて会場へと向かった。
クネクネした細い道を通ってようやく会場付近に着いたのは前日夕方。
なんと近隣にコンビニすらないという…結構な田舎に来たぞ。
この日は温泉につかり、大型道の駅に車を止めて車中泊。
なぜならスタートが朝4時半という…!!

バタバタはいけません

2時に起床し、ワサワサ支度をして会場へ。
ゼッケン受取や支度に手間取り、スタートに着いたのは10分前?
バタバタしながらスタートしていく相方。
見送っていったん車へ。
私は…眠かったので再度寝ていたら、応援のため乗るはずの電車に乗り遅れるという…すまん。

だ、だってスタート時はこんなに真っ暗だったんですもの…!!

気を取り直して、折り返して戻ってくるスタート会場近くで待ち伏せ。
この時点ですでにフルマラソンの距離を超えているのだが、うちの相方は…すでに足が痛いらしい。
まだ半分以上あるんだけど、大丈夫かな?
とりあえず、手持ちのエアーサロンパスをこれでもかと吹きかける。
私はうっかり風下にいてエアーサロンパスが目に入り、痛くなるという…あぁぁぁぁ。

この時点で走るというかトボトボ歩き。大丈夫かな?

地元産の朝食!ムシャムシャ

別れた後は、路線バスに乗り、道の駅「丹後王国 食のみやこ」へ。
こちらは今年リニューアルオープンした、西日本最大級の道の駅らしい。
先ほど見送った地点から数キロしか離れていないため、間に合うか微妙と思っていたら、案の定間に合わないという…。
でも道の駅が好きな自分としては、探検に精を出すことに。
シルバーウィーク中ということもあり、道の駅では地元産品のイベント中。
京都産の牛肉を使ったミニ焼肉丼や丹後産の豚を使ったしゃぶしゃぶ、地元で取れたハタハタの唐揚げに舌鼓。
うまい…特にしゃぶしゃぶ最高!
これだけ食べて500円とは、流石地元だなぁ。

量が食べられない私にもミニサイズなら安心!ムシャムシャ

西日本最大級の道の駅と言うだけあって、飲食施設が3箇所、お土産やさんが3ヶ所、さらにホテルまであるという見応えのある道の駅だった。
しかも当日は妖怪ウォッチのスタンプラリーを開催中で、人が多い!
500台収容の駐車場は収まりきれず、周辺は大渋滞。
すごいなぁ、田舎の田舎でもこんなに集まってくるものなのか!

うっかりラッキー?

道の駅を堪能した私は、バス停で駅に向かう無料シャトルバスを待っていた。
待っている人は結構多い…でもバスは来ない。
遅れているのか?
しばらくすると、大型バスが到着。
待っていたみなさんとともにバスに乗車する私。
…ん、なんか様子がおかしいなぁ。

バスが発車すると、何やら男性がしゃべりだした。
「応援バスは15分ほど遅れて発車しております。誠に申し訳ございません」
…ん、応援バス!?
…どうやら間違って、ウルトラマラソンの公式応援バスツアーのバスに乗車してしまったらしい(爆)。
京都や大阪からのバスの送迎や宿泊がついたバスツアーを相方と申し込み時に見ていたのだが、そのときに掲載されていた応援バスツアー。
ツアー自体が相場よりかなり高額で今回はいいやと申し込みはしなかったのだが…、まさかうっかり乗ることになるとは。
まぁいいや、何も聞かれないし、静かに黙っておこう…。
ありがたいことに次に行こうとしていた京丹後市役所の丹後庁舎に連れて行ってくれるらしいし…ラッキー。

マラソンで成長する京丹後の子?

バスにどんぶら揺られて30分。
100kmのコースからは別れてしまったものの、60kmの選手を横目で見ながらバスは進む。
田んぼの中を黙々と走る選手のみなさん…すごいとしか言いようがないなぁ。
そのうちにバスは丹後庁舎の斜め向かいにある道の駅「てんきてんき丹後」(なんというネーミング!)に到着!
相方の到着まではまだ時間があったので、名勝の「立岩」の見学。
そして日本海!
東京湾と相模湾と太平洋を見て育ってきた横浜市民には、荒々しい日本海が新鮮だなぁ。

これが立岩かな。日本海の荒波に削られてもこの地に立つのが印象的

見学も終わり道の駅の広場で執筆していたら、そろそろうちの相方が来そうな時間。
道の駅の前で待っていると…きた来た!
400mの高低差のある山を登って降りてきたこともあり、流石にヘロヘロ。
エアーサロンパスを吹きかけ(また目に入った…)、給水ポイントになっていると丹後庁舎まで一緒に。
水を飲み、すぐさまマッサージへ。
なんと、給水所でところどころ設けられているマッサージは地元の小・中学生がしてくれるという!
すごいなぁ、協賛のファイテンが小・中学生に技術を教えているのか?
ここでやってくれたのは中学生らしく、サッカー少年ということで、元サッカー少年のうちの相方との間で話が盛り上がっていた様子。
あとゴールまで13kmだから諦めないで走るんだよ〜と言って送り出した。

マッサージの技術が地域の子どもたちに根付けばセルフケアもできて一石二鳥か?

まさかのうっかりな出会い

うちの相方を見送り、メイン会場まで戻るのは路線バスで。
今度はうっかり応援バスには乗らないよ(笑)。
バス停で待っていると、正式な応援バスツアーの参加者(笑)の人と一緒になった。
なんでも応援バスは、
・点呼はスタート地点からバスに乗るときと、ゴール地点でバスから降りるときのみ
・時刻表が渡され、マラソン参加者の進み具合に合わせて都合のいいバスに乗る
というシステムとのこと。
途中でバスに乗った私は、以上のような理由でうっかり乗れたらしい(笑)。
関西系のおばちゃんとお姉さんの二人組で、応援バスの時間が中途半端だからと路線バスに切り替えるらしい。
私がうっかり応援バスに乗ったときに同じバスだったらしく、応援バスについていろいろ教えてくれたのだった。
しかし応援バスで連れて行ってもらっていたため、肝心のゴール周辺の地理がわからず、ゴール最寄りのバス停から会場までは私が案内することになった。
話を聞いているうちに路線バスも到着。
乗車した路線バスはマラソンコースとほぼ同じところを通るため、途中でうちの相方も発見!
とりあえず走っているからまだ大丈夫かな。
ただ、京丹後の道はどこも狭く、ランナーが並行していると運転士さんはとても運転しづらそうだった。
道の駅に向かうときの路線バスでもそんなことを話していたなぁ。
たった1日とはいえ、路線バスの運転士さん、ご苦労かけます。
応援バスの2人組さんの連れの方(どちらもご主人らしい)もうちの相方と同じぐらいのペースで走っているようで、見つけてキャーキャー。
しかも応援バスはランナーのいるコースを走ってくれないようで、「路線バスのほうがいい」としきりに言っていた。
そう、しかも路線バスは上限200円なんです…応援バスツアーは何も考えず連れて行ってくれるのは便利だけど、3000円だったので案外するのよねぇ。

路線バスからうちの相方発見!90km手前、このころは走ってたな

感謝のゴール

30分ぐらいゆられ、無事ゴール最寄りのバス停に到着。
歩いて5分ぐらいでメイン会場のアミティ丹後に到着。
その道すがら、応援バスのおばちゃんに
「うちの主人はタイタン目指しているの。お宅もせっかくだから目指したほうがいいわよ」
と言われる私。
タイタンとは、ここのウルトラマラソン100kmを10回完走した人に与えられる称号。
…ってことは、私あと9回京丹後に来ないといけないのか?
まぁ参加するかどうかは本人の意向を聞いてみよう。

ゴールでは、なんとゴールした人のお名前を読み上げてくれるシステム!
関西のマラソン界では有名なフリーアナウンサーの若林順子さんがDJをしているので、安心感があるのは気のせいか。
たまにどこから仕入れたんだその情報と突っ込みたくなるような参加者プチ情報も織り交ぜた楽しいトーク。
若林さん主宰のランニングクラブの方も多かったのだろうか。
タイタン達成の方がゴールする時は、ちょっとうるっときてしまいました…相変わらず涙腺弱い私。

しかし、ゴール予定時刻を過ぎてもうちの相方来ず。
ん〜、どうしたんだ、16時半過ぎにはゴールするかと思ったのだが。
路線バスで一緒になったお姉さんのご主人も、おばちゃんのご主人もゴール。
この大会、ウルトラマラソンの中では大規模な方だが、都市型マラソンとは異なり小規模な大会だからか、ゴール付近で待っている家族と一緒にゴールする人が多いこと!
ウルトラマラソンは家族への感謝の大会でもあるんだろうなぁ。
しかもお姉さんもおばちゃんもご主人と手をつないでゴールしていた!
自由だなぁ〜都市型の大会では怒られそうだ。

うちの相方は17時を過ぎてもまだ来ず。
まさかのリタイアか?
19時までにレンタカー返さないといけないんだけど、私運転できないし。
レンタカー会社に連絡か?
そんなことが頭をよぎっていたら…来た!!
何とか走っているよ、あと少しだよ〜!!
私も一緒にゴール…はせず、脇からゴールを見守った。
あぁ、良かった、これで一安心だわさ。

無事ゴール!良かった、本当にゴールできて良かった

10時間台を目標としていた本人にとっては12時間42分は屈辱的で、しかも足の痛みで歩いてしまったことが相当ショックだったらしい。
でも新しい自分との戦いができたじゃないか。
この山はきっと乗り越えられる。
成長への伸び代があっていいじゃないか。
それよりも、足は痛むものの、特に大きな怪我もなく戻ってきてくれたのが私としては嬉しいぞ。

ここからは猛ダッシュで着替えてもらい、急ぎ車で西舞鶴へ。
途中レンタカー会社さんから何度も催促の電話があったが、45分遅れにもかかわらず、延長料金なしで対応してもらった。
ありがたや〜。

西舞鶴の居酒屋さんでようやく一息。
地鶏のモモ焼きやのどぐろの煮付けに舌鼓。
横浜から来た変わった客にびっくりされたが…!!

でも注文したもの全てが美味しい居酒屋さんでした。当たり!!

翌日はゆっくり帰宅…ということにはならず、金沢・富山と経由して2日後に帰宅したのであったとさ。

さて、うちの相方はタイタン目指して10年出場するのか?
…どうするかはわからないが、とりあえず、リベンジしにまた来るとのこと。
また私はお世話係ね。はいよ〜。

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