【100冊読書33/100冊】幸福祈願
33冊目はちょっと趣向を変えて、民俗学の本から。
色々な切り口から「幸福祈願」について問うているものです。
そこから!?という切り口もありますが…!
33.「幸福祈願」飯島吉晴編
日本民俗学会50周年記念として、発表されたもの。
日本における「幸福祈願」は今も昔も変わらないという。
というのも、絵馬や初詣、七五三から受験、少女のおまじない、風水、幸運グッズまで日本独自の発展を遂げ、幸福祈願というものが日常的に行われているというのである。
それぞれの項目について、考察を加えたのが本書である。
(1)問い
・受験はギャンブルと同じというが、関連性は?
・本書での分析による、幸せに生きるヒントは?
(2)問いの答え
・受験は絵馬や勝負運に強い寺社に参りに行くなど、ある意味ギャンブラーにあやかるところがあるのでは
・一発で将来が決まる場合においてこれらの風俗が発達
・豊さや多様性が育たなくなっているところの特徴
・神仏が身近にあることは、相対的に現世利益を得たいということでは
・しかし時代は変化している
・自分の他者との関係において自立するとと、個性的な感覚を持ち、感覚を全開にして生きることが大切
・主体的に生きることで幸福をつかみとる。その上で、感謝やあいさつが大切
(3)答えを生かす
・現代は生き方が多様性に満ち、主体的に個性的に生きて、社会や他人から自立することが必要
・感覚を全開にして生きよう
(4)Baby Step
自分の「やりたいこと」に意識を向ける
研究書籍は未来の生き方について書いていない(特に日本の研究書)ことが多いのでじあまり期待せずに読んだが、思ったよりは書いてあって一安心。
生き方の多様性に帰結し、今後の生き方について書かれていたのは今だなぁ、と。